
女子高生を小屋で惨殺した群馬在住夫婦は罪を認め…夫をかばう“ウソ証言”妻の壮絶な生い立ち「実父から性的虐待を」
2021年、当時18歳だった女子高校生Wさんが山梨県の小屋で殺害されているのが見つかった事件で、殺人罪などに問われた小森章平被告(29)・妻の和美(いずみ)被告(30)の裁判員裁判初公判が6月2日に東京地裁(染谷武宣裁判長)で開かれた。 【画像】女子高生に執着した小森章平被告の姿 逮捕当時の警察の取り調べに対して、和美被告は「夫と親密だと思い、Wさんに会わないでくれと言った」と供述。章平被告は「妻に嫉妬された」と話していた。だが初公判冒頭陳述で和美被告の弁護人は言った。 「章平さんを守りたい。逮捕時、その一心で嘘をつきました」 事件は和美被告の嫉妬だけで起こったのではない。章平被告による“逆恨み”があった。当時の和美被告はそれを隠していた。 ◆ ◆ ◆ 「5月に結婚して以降も章平被告はWさんに好意を持ち、連日SNSでビデオ通話や性的なやりとりを続けていた。Wさんはこれに応じていたが、次第に、妻のいる章平被告から距離を置くようになった」(同前) 新婚の男性と性的な内容を含む交流は控えたいと考え、Wさんが章平被告から距離を置くのは自然な考えであろう。だが章平被告はWさんに「裏切られた」という思いを抱いた。そして常軌を逸した“復讐”を計画するのである。 「Wさんと性的行為に及び、その動画を撮影して口止めする」。しかも章平被告はこれを、まず和美被告に相談したのだという。ところが和美被告は反対するどころか「愛されたいという思いや嫉妬、悪感情から賛同」(同前)。ともにSNSでWさんに「両親に手紙を書く」「家族を巻き込む」と脅した。この結果、事件の1ヶ月前、Wさんは章平被告と初めて都内で対面し、夫妻の“復讐”が果たされた。 その後、Wさんと章平被告はスカイプで長時間通話し、この日をもって関係を解消することに決め、Wさんは章平被告のアカウントをブロックした。ところが章平被告は「すでに2年間親密な関係にあったため、なかなか気持ちを断ち切れないまま不安定になった。連絡が取れなくなったことで逆に連絡したくなり、昔の暴言などを謝って欲しいと思うようになった」(章平被告の弁護人冒頭陳述)のだという。 こうしてロープでWさんの首を絞めたのち、血を浴びないよう、うつ伏せに倒れたWさんにカーペットを乗せ、刃渡り約19センチメートルのサバイバルナイフで背中を4回刺して殺害した。
文春オンライン