「仕事用」から「推し事用」に即切り替え! 「オタクの理想」具現化したリュック話題...開発者明かす製作秘話
2022年04月08日 10:04
「仕事用」から「推し事用」に即切り替え! 「オタクの理想」具現化したリュック話題...開発者明かす製作秘話

 パソコン周辺機器メーカー・エレコム(大阪市)が販売する「推しごとバックパック」が注目を集めている。社員のつぶやきがきっかけだが、10万件を超える「いいね」が集まるなど、SNSで共感を呼んだ。 【写真】「推し活モード」のリュック  一見シンプルなリュックサックに見えるが、これは日常に溶け込む「擬態モード」だ。フロントの着脱パーツを切り替えると、好きなぬいぐるみや缶バッチを披露できる「推し活モード」に変身する。  J-CASTニュースの取材に対し、エレコムは2023年4月7日、開発担当者自身が「重度のオタク」であると明かす。 ■「これで移動中は体裁を保ちつつ、現場に着いた瞬間に推し活モードに入れる」  話題になった「推しごとバックパック」は、22年1月に発売された。15.6インチまでのノートパソコンや細かなグッズを収納できる構造になっており、「お仕事」はもちろん、アイドルや俳優、キャラクターなどのファン活動「推しごと」にも活躍するという。  リュックのフロント部分は取り外すことができ、外した部分はサコッシュとして用いることができる。内側は大きな透明窓が設けられており、内部をバッチやぬいぐるみなどで飾り付けることができる。  つまりフロント部分の着脱により、好きなグッズを手軽に見せたり隠したりすることができる。プレスリリースでは、グッズを隠した状態を「擬態モード」、見せる状態を「推し活モード」と称している。  エレコム社員で、10万7000人以上のフォロワーを抱えるツイッターユーザー・マキオさんが23年4月4日、「弊社とんでもないリュック売ってて笑う」と紹介したところ、大きな注目を集めた。  ツイートには7日までに1万8000件を超えるリツイート、10万2000件を超える「いいね」が集まり、次のような声が寄せられている。 「これで移動中は体裁を保ちつつ、現場に着いた瞬間に推し活モードに入れる」   「取り外した部分もちゃんと使えるってのが良いと思う」   「リュックの説明とは思えない『擬態モード』という単語にじわじわきますね......」  マキオさんは、一般のユーザーのように日常やゲームに関する雑談などのつぶやきをしているが、エレコムの営業担当としてウェブメディアやVTuberとのコラボ動画にも出演している。  取材に対し、エレコムの開発担当者は、広報担当者を通じて次のようにねらいを明かす。 「現在、いわゆるオタク市場は成長市場といわれており、今や誰もが漫画・アニメといったサブカルチャーに触れている時代です。しかしながら TPO が最も大きな壁となっています。人々の生活をより快適にする商品を生み出すことが弊社の使命で、開発者自身も含めですが、推し活がライフワークになっている中、それを気兼ねすることなく楽しむためのソリューションが必要だと考え、企画を進めました」  ツイッターでは「擬態モードめちゃめちゃいいセンス」「需要を理解してる」などと、「推しごと」に対する理解の深さが話題になった。開発担当者によれば自身も「重度のオタク」だという。 「漫画・アニメはもちろん、SF・歴史ジャンルも大好きで、加えてここ数年は VTuber にもはまっています」  一方で、企画を進めた当初は社内でも疑問の声が寄せられていたという。 「企画当初は社内の反応は初め『売り方がわからない、値段も高い、普通のバッグじゃだめなの?』といった声もありましたが、自分でも驚くほどの熱量で煮詰めていくうち、次第に『今までにない尖り方で、面白い』『なるほど、こういう世界もあるのか...』『よく考えられた商品だ』と理解いただけるようになりました」

J-CASTニュース

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