2023年1~2月の「IPO株」2銘柄について詳しく解説!AI・クラウド関連で人気化した「テクノロジーズ」と「プライム・ストラテジー」は投資タイミングに注意
2022年03月25日 21:03
2023年1~2月の「IPO株」2銘柄について詳しく解説!AI・クラウド関連で人気化した「テクノロジーズ」と「プライム・ストラテジー」は投資タイミングに注意

 2022年1~2月に新規上場した「IPO株」2銘柄について、アナリストが詳しく解説!  【詳細画像または表】 ●1~2月に新規上場した「IPO株」は2銘柄のみ!  どちらも成長性のある銘柄だが、買うタイミングに注意!   2022年12月は20社以上が新規上場したが、2023年1~2月のIPOは2銘柄のみ。例年1~2月はIPOが少ない時期だが、昨年は7社が新規上場したことを考えると、今年は特に少なかったと言える。ただ、3月には住信SBIネット銀行(3月29日上場予定)や、VTuber関連事業のカバー(3月27日上場予定)など、多くのIPOが予定されているので注目したい。  2023年最初のIPOとなったのはテクノロジーズ(5248)で、初値は公開価格の3.7倍だった。2月に上場したプライム・ストラテジー(5250)の初値も公開価格の2.3倍で、どちらも好発進を切ったと言える。  ここからは、この2銘柄について掘り下げて紹介していこう。まずは、映像ソフトウェア制作や、人材派遣会社向けの業務管理ツールを提供するテクノロジーズだ。  テクノロジーズは営業利益の伸びの見通しが良好で、公開時の時価総額が約27億円と小型株だったことから、初値は3.7倍に。ただ、3月3日時点では予想PERが約98倍と、株価に過熱感があった。  3月15日に2023年1月期(通期)の決算を発表。営業利益が前期比178.4%増となるなど好調だったが、同時に2024年1月期の業績予想を発表し、営業利益の予想が前期比1.4%減となることを明らかに。業績成長の勢いが鈍ったと見た投資家が多かったのか、翌16日には一時ストップ安を付け、上場来最安値を更新している。  続いて紹介するのは、ウェブサイト管理システムを、高速かつ安全に稼働させる「KUSANAGI」などを展開するプライム・ストラテジーだ。  プライム・ストラテジーはサイト運用・保守によるストック売上が中心で、クラウド化を追い風に高成長が期待できる。ただし、株価は3月に入ってから下落基調。2月上旬は、米国の利上げ停止への期待から新興株全般が大きく上昇していたが、その後の米国の金利再上昇とともに、新興株は軟調に。そのうえ、米国の銀行破綻が相次いだことも、株価下落の背景にある。  出口が見えづらい状況だが、そもそも「米国の金利上昇局面になると、高PER銘柄は売られやすい傾向があります」とダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチの小林大純さんは指摘。プライム・ストラテジーや先ほどのテクノロジーズも、値下がりしたとはいえ、まだ割高感はあるので、調整が続く可能性もあるだろう。投資する場合は慎重にタイミングを見極めたい。

ダイヤモンド・ザイ

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