
来月の統一地方選前に…旧統一教会2世が議員3800人調査 関係が“深い”都道府県はどこ?
来月9日、統一地方選挙が行われます。旧統一教会と政治家の問題が明らかになってから初めての全国的な選挙を前に教団と地方議員の関係を調べている元2世信者の男性がいます。全国3800人の議員を調査して、関係が“深い”都道府県がどこか見えてきました。選挙を前に男性が訴えたいこととは? 【写真を見る】来月の統一地方選前に…旧統一教会2世が議員3800人調査 関係が“深い”都道府県はどこ? 赤やオレンジなどに色分けされた日本地図。 旧統一教会“2世”の30代男性: 「旧統一教会と接点を認めた都道府県議の割合を全員調査しますという活動ですね」 タイトルは「旧統一教会と接点を認めた都道府県議の割合」。 議員の人数に対して、旧統一教会との関係を認めた議員の割合を比較し、割合が高いほど色が濃い、つまり関係が“深い”ことを示します。 もっとも関係が“深い”のが岐阜県。濃い赤い色になっています。次いで関係が“深い”のが富山県と鳥取県でした。 旧統一教会“2世”の30代男性: 「富山県議会ってすごく多いですね。統一教会と関わりのあった議員が」 地方議員と旧統一教会との関係を調べるこの男性。 「私は統一教会の合同結婚式で生まれました。文鮮明が私のお父さんとお母さんを選らばなければ、私は生まれることがなかった」(Vtuberもるすこちゃん/YouTube・もるすこチャンネルより) 去年8月、合同結婚式を挙げた旧統一教会信者の夫婦から生まれた“祝福2世”だと明かしました。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「合同結婚式によって生まれた子供で、原罪がない、アダムとエヴァの罪がないという状態で生まれたというのが私」 親元を離れるまで「原罪のない神の子」として、旧統一教会の教義の中で育ってきたといいます。 象徴的なのが「恋愛の禁止」でした。 ■2世として生きる中で「政治」が身近に… 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「将来結婚する人っていうのは神様が準備しているんだよというふうにずっと刷り込まれて育ってきたので。人を好きになるとかって結構、自然な成長だと思うんですよね。それをすごく教義によって自分の悪い面として捉えちゃう」 さらに男性を苦しめていたことがあります。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「貧乏さとか苦しさ、生きづらさっていうのがまずあって、これを正当化するためには、自分は“神の子”であって、統一教会は正しくて、親が言ってることは正しくて、自分自身を洗脳して思い込ませて、自分の苦しさっていうのを正当化していた。受け入れてたんじゃないかなと」 “2世”として生活するなかで、幼い頃から政治が身近にあったといいます。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「市議会議員の人と、何か遊んだりとかしてましたね。教会のイベントで。教団の指示で選挙活動を手伝ったり、チラシを撒いたりとか、電話をかけたりとか名簿を作ったりとかもうそれはずっと幼少期から見てきました」(ご自身は?)「私はチラシ配りはやらされてました」 政治との関わりは、選挙活動以外にも…。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「秘書の養成っていうのを組織的に統一教会はやっていたので、その候補として私がリストアップされたことはあります。何度か。もう既に秘書をやっている信者の講座を受けて。それで議員の秘書になっている人も知り合いの信者の中にはいます」 20代前半のとき、政治家の秘書を養成する勉強会に何度か参加したといいます。政治家が信者に与える影響について男性は。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「政治家っていうすごく社会的に立場のある人間が宗教のイベントに出ることで、私達がやってることって、本当に世の中を変えようとしてるし、本当に統一教会が日本の国教になるかもしれないって、そこまで信者は洗脳を強化されてしまいます」 男性は安倍元総理銃撃事件後、Vチューバー「もるすこちゃん」として、旧統一教会について発信を続けてきました。今、取り組んでいることがあります。 「統一決別、統一地方選 4月9日」と題して、旧統一教会と関係のあった知事と議員の情報をまとめているのです。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「統一地方選挙前半、知事選と県議員と政令指令都市議員ですね。名前を全てここに書き込んでいます」 これまで報じられた情報をもとに、全国の知事と議員およそ3800人について教団との関わりを調査しました。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「統一教会と関わりあり、あとは決別決議に反対した議員かどうか、あとは不明、そして決別決議に賛成した議員か、この4つで」 「統一教会と関わりあり」など4つの指標で分類しました。 富山県では新田知事が「統一教会と関わりあり」となっているほか、富山県議38人中15人が「関わりあり」となっています。 統一地方選挙の4月9日を前に公表する予定です。その理由は? ■今も自宅にある“文鮮明夫妻の写真” 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「地方議員の選挙っていうのがすごく世の中の注目をされていないと思います。大体投票率50%近辺ですね。ここまで下がってしまうと、統一教会の票で誰が当選するかっていうのが、ある意味決定的になってくるぐらい力がついてきてしまっているのではないか」 富山県議選の投票率は、2003年には61%ありましたが、前々回の2015年には46.8%と過去最低となり、前回2019年の選挙でも47%で50%を下回りました。 投票率が低くなるほど、旧統一教会の影響力が強くなるとした上で、男性はこう提案します。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「4月の統一地方選挙で投票率を上げましょうと言いたい。やっぱり統一教会との関わりがあった。議員が誰なのか、それをしっかり踏まえた上で投票しないといけないし、そもそも投票に行かないといけないし」 「統一教会がまさにそうですけど、宗教と政治っていうのをフェアな関係に戻したい。そのために投票率を上げましょうというのを訴えたい」 政治と宗教をフェアな関係に戻したいという男性。合同結婚式で結ばれた妻との間に子どももいます。 3年前に教団を脱会しましたが、今も自宅にある教祖の写真を捨てられずにいるといいます。 旧統一教会“2世”もるすこちゃん: 「自分の中で信念として統一教会はもう間違っていて、で、自分の中で決めたあとも、家に教祖の写真もこうやって立ててあるんですよ」
チューリップテレビ