
「籍は入れられても結婚式はできません」元ヤクザVTuber「懲役太郎」が語る極道の意外な家庭事情
北野武(76)監督の『アウトレイジ』(’10年)の渡辺奈緒子(38)や『ヤクザと家族 The Family』(’21年)の尾野真千子(41)のように、ヤクザ映画ではヤクザの隣にきれいな女性が必ずいる。 【人気Vtuber原作】「懲役太郎監修」超リアル極道漫画『極道楽園』を読む しかし、実際のヤクザはどうなのだろうか。何度も刑務所に入っている人のことを指す「懲役太郎」という名前でバーチャルユーチューバー(VTuber)活動を行っており、自身も元ヤクザである「懲役太郎」がヤクザの女性事情について話す。 「確かに、ヤクザと付き合っている人のなかには女優みたいな人もいましたが、普通の人のほうが多かったですね。ただ、ヤクザと長く付き合っている人だと、カタギ(一般人のこと)の生活をしていると体験しないことをたくさん経験するので、豪胆な人も多かったです」 ヤクザの社会は親子関係に例えられる強い上下関係がある社会。そのため、組長の交際相手は「姐さん(あねさん)」と呼び、役職が下のヤクザが身の回りの世話をすることもある。 そこで、問題となってくるのがその女性との関係性。 「姐さんに付いて身の回りの世話をしているヤクザにとって何が一番困るかというと、『今、うちの人には何人愛人がいるの?』という質問です。本当のことを答えると組長を裏切ることになってしまいますし、嘘をつくと姐さんから組長に何を言われるかわからないんです。なので、私が聞かれたときは本当に困りました(笑)。それに、組長と姐さんの関係が終わると他人になりますから、仲良くなりすぎるのも良くないので、不思議な関係性でしたよ」 このような女性周りの問題で大きなトラブルが起きた組も多いのだという。 そんな不思議な関係性にあるヤクザと女性。そもそもどこでどのように出会うのだろうか。懲役太郎によると、基本はクラブやキャバクラのような水商売の場で出会うことが多いそうだ。 「やはり、水商売で鍛えられた女性はヤクザの世界でもうまくいきますよね。ただ、なかなか子どもの生活を考えると結婚して籍を入れるというのは難しいですし、結婚式もよほどのことがない限り組を挙げて式を行うことはありません。若い組員のために上のものが出てくるなんてことはまずありえませんし、上のものになるときにはなかなか結婚式を行うような年齢ではなくなってますからね。 昔は、出産だけは組を挙げてお祝いしていましたが、今の時代そんなことをしてしまうと子どもの就活などに迷惑がかかるのでやらなくなりましたね。親族にヤクザがいると上場企業への入社や公務員になるということが難しくなりますから」 籍が入れられない上に別れると完全な他人になってしまうというヤクザ社会での女性の立場は相当厳しい。ただ、ヤクザの子どもだからといってヤクザにならなければならないのかというとそういうわけではないのだとか。 「可愛い子どもに刑務所務めや厳しい部屋住み修行をさせたいと思う親はまずいないでしょう。それができないのにヤクザになっても周りから認められませんから。基本的にはヤクザの組の血縁相続というのはよっぽどのことがないとありません。なので、ヤクザの子どもだからヤクザにならなければならないのかというとそういうわけではないんです」 そんな女性に厳しいヤクザ社会で暮らすという選択をした女性というのは本当に愛情深い人なのかもしれない。
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