
新たにオープンした「ドスパラ静岡東瀬名店」で20年ぶりの自作PCを組んでみた
6月24日、静岡県静岡市にサードウェーブが運営するPCショップ「ドスパラ静岡東瀬名店」がオープンした。梅雨の間、あいにくの曇り模様だったが店舗にはオープン前から30人以上の人が行列を作るなど、期待の高さがうかがえた。これを受けて、ショップの開店時間を1時間繰り上げてのオープンとなった。 【写真】これが、筆者が購入したパーツだ! 行列の先頭にいる人にインタビューしたところ、午前8時頃に来たという。最初はそれほどがっつり買う気がなかったものの、チラシを見ている間にここに載っているパーツを一通りそろえればPCを1台組めるなと思い、CPUやグラフィックスカード、マザーボード、メモリ、ストレージ、電源ユニット、ケースを全て手に入れたそうだ。ただ、チラシには電源だけ欲しそうなものがなかったので、自分で650Wタイプを選んで購入したそうだ。 そのPCで何をするかというと、ズバリ“ゲーム”だ。ナンバリングタイトルの新作としては10年ぶりに発売される「ARMAORED CORE VI」(アーマード・コア6)をプレイしたいと語っていた。さらに加えて「こういうお店が近くにで来てうれしい」と離していた。ネット通販だと細かいところまで分からないため、実店舗に来て購入する方がよいのだという。 なおその列の中には他にも、店舗スタッフに聞きながらキーボードとマウスまで購入していた人もいた。 ドスパラ静岡東瀬名店は、日本の大動脈である国道1号・静清(せいしん)バイパスのすぐ近くに位置しており、車で来やすい立地だ。公共交通機関でも、静岡駅から「しずてつジャストライン竜爪山線」に乗って、東瀬名町バス停で降りるとその目の前にあるなど、これまで多くのドスパラ店舗を取材してきたが、ここまで公共交通機関の便が良いのは珍しい。 店舗面積は約126坪で、店内に入るとフロアは正方形に近い印象を受ける。フラッと訪れて見て回るにはちょうどいい広さと行ったところだ。 そんなドスパラ静岡東瀬名店で、イチ押し展示が「ゲーミングベッド」だ。何とベッドに横になりながらゲーム三昧という、これまた“背徳的”なものだ。かなりユニークであるのは間違いないが、店内ではスルーしてしまう人が多数だった。そのような中で、座っていたのはやはりお子さんだ。子供のパワーは全てを押しのける。 続いて注目したいのが、やりたいゲームに合わせてグラフィックスカードを提案してくれるというものだ。項目には「Apex Legends」や「VALORANT」「レインボーシックス シージ」といったタイトルが用意されており、自分が良いと思うグラフィックスカードを選んでいくと、オススメのカードを提案してくれる。さらに、電源ユニットやディスプレイについても「合わせてお勧め」で表示される。 続いて、店内でお勧めのコーナーを見ていこう。 さて、今回のドスパラ静岡東瀬名店訪問でひそかに決意していたことがある。それは「筆者のPCを自作すること」だ。この3年というもの、全国各地のドスパラを訪ねる度に「PCを作りたい」という欲求が高まっていた。 実は今から20年以上前には、かなり自作PCにハマっていた。2000年にはAMDのAthlonが1GHzオーバーのCPUを出したり、PCパーツのバリエーションが増えたり、PCといえばメーカー製ではなく、自分で選んで組み上げるのがもっと身近な存在だった。 しかし、徐々にメーカー製PCも選択肢が広がったりノートPCの性能が上がったり、筆者の好みがノートPCに移ったこともあり、自作PCからは離れていった。ゲームが好きで遊んでいたものの、日本では“ゲームはコンソールでプレイするもの”という流れのまま、PCでプレイすることはあまりなかったということもある。 しかし、GeForce RTX 20シリーズが出た2018年あたりから筆者の気分が変わってくる。個人的にPlayStation 5に向けてあまり盛り上がらなかったこともあり、「PCゲームもいんじゃないか!」と思い始め、2019年にCPUがCore i7-9750H、GPUにGeForce RTX 2060を備えた「GALLERIA」のゲーミングノートPCを購入した。 ここからPCゲームへの旅が始まり、Valveの「Steam」でゲームを探しては遊び尽くす日々となる。今まで慣れ親しんだビッグタイトルがPC向けでも発売される上、コンソールよりもきれいなグラフィックスで遊べるようになったことも大きな理由だ。 しかしそれから4年がたってノートPCのシステムは古くなり、酷使がたたって冷却ファンにもガタが来たのかブルースクリーンを連発するようになる。とてもではないが、これでは安心してゲームをプレイできない。 そこで、ひらめいたのだ。じゃあ、いっそのことPCを自作するか、と。 そして今回、ドスパラ静岡東瀬名店へ取材に来たこともあって、思い切って店長にどんなパーツがいいのかを相談してみた。誰もがそうだと思うが、できるだけ長く使えるPCを作りたいというのが希望だ。 CPUは、やはりCore i7を外せないし、メインメモリはDDR5がいい。ストレージもPCIe 4.0対応のNVMe SSDを選びたい。加えて外したくないのが簡易水冷だ。CPUクーラーは水冷がいい。 そういった筆者の要望を、店長に伝えた。 店長は「CPUは、やっぱりCore i7-13700Kがオススメです。マザーボードはIntel Z790ベースですね。メモリも32GB程度がいいですね。ではこんな感じではどうでしょう」と語り、出てきたのが以下のリストだ。 今回そろえたパーツであれば、今後4年間は戦えるんじゃないだろうか。ケースはやはり拡張性を考えるとミドルタワークラスがベターだ。それに「i」が取れる前の最後となるCPUかもということで、記念のモデルといったら言いすぎか。だがこの構成には大満足だ。 なお、OS(Windows 11)とグラフィックスカードは筆者が既に利用しているものを流用することにした。このため、上記のシステムを組むとなると、これよりも合計金額は8万円以上の追加になる。筆者の手元にあったPalit Mycrosystemsの「GeForce RTX 4060 Ti StormX 8G(GeForce RTX 4060 Ti)」とOSのパッケージは、店舗に同じ製品があったので写真には収めている。 さて、自作PCにありがちな関門である“組み上げてしっかり動く”はクリアできるのだろうか。前に1度あったんだよなー動かないこと……と思いつつ、こういったドキドキ感を味わうのも、自作PCの醍醐味だとしておこう。 自作PCを考えている人は、ぜひとも最寄りにあるドスパラのお店を訪ねて聞いてみよう。適切なパーツを優しく選んでもらえるのは間違いない。 ドスパラ静岡東瀬名店の概要 店舗所在地:〒420-0912 静岡県静岡市葵区東瀬名町61 営業時間:午前11時30分~午後8時 ※買い取り受付は午後7時30分まで 定休日:なし 駐車場:10台 店舗面積:約126坪 アイテム数:約1700
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