
「ぶいすぽっ!」擁するBrave group、欧州でVTuber事業展開へ。イギリスに現地法人、多言語対応で「市場規模の広がりに期待」
VTuberプロジェクト「ぶいすぽっ!」などを擁するBrave groupは6月14日、イギリス・ロンドンに現地法人「Brave group Europe」を設立し、ヨーロッパでVTuber事業・EC事業などを展開すると発表した。日本のアニメ関連のグッズやBrave groupが持つIPの関連グッズを取り扱う専門EC・情報発信サイト「FavieBox」も8月にオープンする。 【全画像をみる】「ぶいすぽっ!」擁するBrave group、欧州でVTuber事業展開へ。イギリスに現地法人、多言語対応で「市場規模の広がりに期待」 2023年3月にはアメリカ・サンフランシスコで現地法人を組織しており、海外でのIPビジネスをさらに進める方針だ。 Brave groupはプレスリリースで「日本企業としては初めてとなる欧州圏多言語VTuberプロジェクトを展開」するとしている(※2023年6月1日時点、YouTubeプラットフォームを中心としたBrave group社調査による)。 ヨーロッパ市場への進出に伴い、新たに設立するプロダクションは「globie(グロービー)」。6月14日からオーディションサイトを公開し、第1期生を募集する。英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語などヨーロッパ地域の言語話者のVTuberの採用を目指す。 世界(国際的)という意味を持つ言葉「Global」と仲間、友達、相棒など、親しみや愛着を想起する意味を持つ「Mate」から派生した言葉「Matie」を語源とした接尾詞「ie」と組み合わせることで、「世界のなかま」という意味を込めたglobieという造語をつくりました。 世界中から文化、言語を越え集まった人たちとともに表現やエンターテイメントと人々の輪や繋がりをつくり、好きなことや得意なことで自分のコミュニティを作ってほしいという気持ちも名前に込められています。(プレスリリースより) Brave groupは2017年10月、野口圭登氏が創業。資本金は21億9791万7025円(資本剰余金含む)。事業持株会社として様々なIPを展開する各子会社を傘下に持ち、グループを形成している。 例えば、APEXやValorantなどのFPSをはじめとするゲームの実力の高さに定評があり、eスポーツの大会に出場するメンバーを擁する「ぶいすぽっ!」(バーチャルエンターテイメントが運営)は、グループを代表するプロジェクトに育った。2022年の夏に開かれた神田明神納涼まつりとのコラボが人気を呼んだことも記憶に新しい。 今年2月には、 774inc.所属だった小森めとさんが「ぶいすぽっ!」に移籍。“転生”するのではなく、競合他社から同じIPでの移籍が実現したことは、VTuber業界で大きな話題になった。 5月~6月にかけては「ぶいすぽっ!」所属メンバーの3Dモデルのお披露目配信が実施された。3Dモデルが実装されると、イベントや番組出演など活動や企画・表現の幅も広がる。そのため、3Dモデルをお披露目する記念配信はVTuber活動における大きな節目の一つとされている。 さらにBrave groupのグループ会社では、長瀬有花さんらが所属し、YouTube累計再生回数1億5000万回超のバーチャルミュージックプロダクション「RIOT MUSIC」(SuperYellowが運営)、TikTokのフォロワー30万人超の「暁月クララ」さんらが所属する7人組のバーチャルアイドルユニット「Palette Project」(MateRealが運営)、中国をメインに活動する「MUGEN LIVE」(AndEpochが運営)などを展開している。 加えて自社のメタバースエンジン「Brave Engine」を活用したプラットフォーム事業、eスポーツの大会運営などのインキュベーション事業も展開。「メタバース時代における総合エンタメ商社」を掲げる。 Brave groupは「80億の、心をうちぬけ。」というミッションを掲げ、世界中の人たちの心を突き動かす感動を届けるべく事業創出を行ってきましたが、このタイミングでBrave groupとしては、海外現地法人第1弾の米国に続き、2拠点目として英国法人を設立する運びとなりました。 欧州市場へのチャレンジは欧州全土以上の市場に波及する可能性があり、グローバル展開を推進するBrave groupにとって重要なプロジェクトと捉えており、非常に楽しみであるとともに身の引き締まる思いです。欧州市場での事業展開を皮切りに、ワールドワイドに展開するグローバルカンパニーとして80億の毎日を変えていくため、今後も挑戦を続けていきます。
BUSINESS INSIDER JAPAN